「ビールは苦手」という方は男女問わず、多いです。それでも飲み会では“最初の乾杯がビール”という風潮もまだまだ存在しています。「あの苦味と喉越しが良い!」と言われてもよく分からない方に、ぜひ飲みやすいビールの見分け方を身に付けてほしいのです。基準や選び方が分かれば、ビールを飲むシーンでも困ることがなくなります。ビールが苦手だなと感じる方、ビール初心者の方は試してみてください。

飲みやすいビール=苦くないビール
飲みやすいビールって何でしょうか?ビールが苦手な人に多い意見は、「ビールは苦い」ということです。この苦味を克服できれば、ビールを飲めるようになるかもしれません。ビールは飲みたいけど、あんまり種類は分からない方でも、“苦味の少ないビール選び”ができれば、飲みやすいビールを見つけられますよ。
苦味の元はホップ
ホップとは

そもそもビールはなぜ苦いのでしょうか。それは、“ホップ”が使われているからです。“ホップ”を聞いたことはありますか?このホップは、ビールを作る原材料の一つで、植物です。
ホップの毬花(きゅうか)の部分を使ってビールは作られます。特に、毬花(きゅうか)の中の粉であるルプリンが苦味を与えています。ホップによって、ビールの味や苦味も変わるのですね。ビールの味を決める非常に重要な役割を果たしています。では、使うホップによってビールの苦味度合いも変わるのでしょうか。
飲みやすいビールをホップの種類で選ぶ
ホップには実は種類があります。1種類ではないのです。「○○ホップ」と言われるのを聞いたことはありませんか?この○○こそが、ホップの種類を表しています。ホップの種類は3つに分けられます。
- ファインアロマホップ
苦味や香りは程よく、抑えてあります。上品な味に仕上がります。
- アロマホップ
香りが強く、苦味は穏やかに仕上がります。柑橘系の香り、スパイシーな香りなどさまざまな種類があります。
- ビターホップ
香りは強くなく、苦味を重視した味になります。
この3つに分けられますが、キーワードは“香り”と“苦味”です。苦味の原因はホップであると伝えましたが、香りの決め手もホップにかかっています。
ビールの苦味は苦手だけど、香りは強くてもいい!という方は、アロマホップがおすすめですし、どちらもあまり…という方はファインアロマホップを選ぶといいですね。
では、この苦味は、どのようにして基準が設けられているのでしょうか。次の章でお話します。
飲みやすいビールはIBU指数では決まらない
甘さや苦さといった人間が感じ取るものには個人差があります。自分が苦いと思っても、周りの人にとっては苦くないこともありますよね。ビールの苦味は成分の数値によってきちんと基準が設けられているのです。それが、IBU指数です。
IBU指数とは
IBU指数=国際苦味単位と言われ、International Bitterness Unitの略称です。ホップの量や、煮沸する時間、成分によって計算されて決まります。この数値が上がると、苦味の度合いも上がるわけですが、数値が高いから苦いとは限りません。
どういうことかというと、ホップ以外にも甘味が強く作られていれば、舌で感じる実際の苦味は弱まります。コーヒーが苦くても、砂糖を入れて苦味を抑えるのと同じことです。ただ、IBU指数を見て、ビールの苦味はどのぐらいなのかを把握する目安にはなりますね。
どのぐらいの数値がベストか?
日本でよく飲まれているビールのIBU数値は、15~30程度です。世界でもっとも苦いと言われているカナダの「アルファ・フォニケーション」というビールのIBU指数は2500です。かなり幅が広いことが分かりますね。
IBU指数の低いビールは何でしょうか。それは、アメリカンラガーです。アメリカンラガーのIBUは5と低い数値です。日本のビールが苦いと感じる方は飲んでみてください。苦味よりもさっぱりとした味わいが楽しめます。しかしながら、IBU指数の数値が低いだけでなく、香りなど他の要素が苦さを感じさせないケースもあります。IBU指数が高くても飲んでみる価値はありますよ。
飲みやすいビールは人それぞれ

味には、もちろん好みがあります。飲みやすいというのは一概にこれと定義付けることはできません。しかし、自分の中での基準を設けることは可能です。
エールビールを飲んでみる

エールビールとラガービールは、ビールの種類です。エールのほうが色味や味も濃いものが多く、ラガーは色も味もスッキリとした印象のビールが多いです。日本でのビールというと、ラガービールがメインですから、もしかしたら通常ビールが苦手と感じている方は、ラガービールが苦手なのかもしれません。エールビールで、豊かな味や香りを感じることで、飲みやすいと感じる可能性があります。エールビールの中にもIPAビールという種類があります。これは、まさに苦いビールです。しかし、IPAビールでも、フルーツなど柑橘系の要素が含まれていると苦味のみを感じるわけではありません。自分が、スッキリしていて苦味が抑えられているのが好きなのか、フルーティーさなどの香りが強いものを好むのかまずは飲んでみる必要があります。
フルーツビールに挑戦してみる
フルーツビールという、フルーツの成分が入ったビールがあります。例えば、台湾に行くと、パイナップルやマンゴー味などが有名です。ビールと思えないようなフルーティーさが楽しめますから、苦手!と思っている方でも気軽に挑戦ができますよ。
クロージング
フルーツビールやホワイトビール、エールビールなどさまざまな種類を飲んでみてください。そして、どの系統なら飲みやすかったのかを見ていくといいですね。そこで、ホップの種類やIBU指数がどのぐらいのものかも合わせて把握すれば、自分にとって飲みやすいビールが見つけられるでしょう。ビールの銘柄は世界に豊富にあります。日本のビールが苦手と感じる方でも、少し視野を広げることで、おいしいビールと出会うことができますよ。

Novi Luna ノヴィ・ルーナ
軽くきめ細やかな繊細な泡と、柔らかい乳白色に白濁したビール。
素材にラベンダー、カモミール、オレンジの花、コリアンダーの種、オレンジピールなどが使われ香りがとても豊かな華やかなエールビールです。

Cluviae クルヴィアエ
靄がかかったような黄色のブロンドビール。
素材にりんごジャムを使用し穀物や果実のフルーティーさとほんのり酸味の爽やかな味わいが楽しめます。

Emigrante エミグランデ
アメリカのペールエールをヒントにつくられた深い金色のブロンドエール。
麦芽を100%使用し、香りと苦味のバランスがよくしっかりとした味わいです。

Magia d’Estate マジアデスターテ
ドイツのヴァイスビアをヒントに作られたウィートエールです。
オレンジピールの香りに泡は軽くきめ細やか。
乳酸菌の発酵による酸味とホップの苦味がアクセント。


Matthias マシアス
はちみつの香りと、豊かでクリーミーな泡のアンバーエール。
キャラメルのアロマ、果物、蜂蜜のオーガニックな味わいがしっかりと感じられます。

Bucefalo ブセファロ
力強い黒色、泡はクリーミーで赤褐色、芳醇なダークエールです。
チョコレート、コーヒー、リコリスの香りがホップの存在感と見事に調和。
ブラウンシュガーも効いていて嫌な苦味がありません。