上面発酵のビールとは

ビールの発酵の仕方には種類があります。それは醸造に使われる酵母の違いによって分けることができます。

主な酵母の種類には、上面発酵酵母、下面発酵酵母、野生酵母などがあります。

ビールを作るときに、これらの酵母を使い分けることで、出来上がりが全く変わってくるのです。

それだけ酵母はビール造りにおいてとても重要な役割を持っています。

今回はこれらの酵母の中でも上面発酵酵母を使ったビールについて詳しくご紹介していきたいと思います。

上面発酵酵母とは

上面発酵酵母とは、発酵の途中でビールの表面に浮かぶ性質を持つ酵母のことです。

学名を「サッカロマイセス・セレヴィジア」と言います。

この酵母が活動を始めると徐々に群体を形成し、炭酸ガスと共に表面張力によってビールの表面に浮かび上がり、分厚い層を形成します。

この特徴により、上面発酵酵母と呼ばれているのです。

上面発酵酵母は13~21℃のときにもっともよく活動します。

下面発酵酵母と比べて、活動する温度が高く、発酵時間が短いのが特徴です。主発酵期間は3、4日、後発酵期間(熟成期間)は1、2週間程度です。下面発酵酵母は1か月以上かかるのが通常なので、それと比べるとかなり短いことがわかります。

また、その他の特徴として、フルーティな香りの元となるエステルの生成が多く、温度が高ければ高いほどエステルの生成も盛んになります。

また、酵母のアルコール耐性が高いため、強いビールを作ることができることも上面発酵酵母の大きな特徴の一つです。

上面発酵酵母は「エール酵母」とも呼ばれています。

「エールビール」は皆さんもよく耳にするかと思いますが、エールビールのエールとは上面発酵酵母を使ったビールのことです。

エールビールの歴史

エールビールの歴史はとても古く、紀元前6000年頃、メソポタミアで生まれたのが始まりとされています。

初めは自然に浮遊していた野生酵母によって偶然ビールができ、その後、麦汁をかき混ぜる木製の櫂や蔵に住みついた酵母を培養することによりエールビールが安定的に作られるようになりました。そして15世紀にその中から低温で活動できる下面発酵酵母が発見されました。この酵母で造るビールはラガービールと呼ばれ、瞬く間に世界中に広まっていきました。

今日では世界で飲まれる大半のビールが下面発酵のビールですが、歴史の中で考えると、下面発酵ビールが飲まれはじめたのはとても最近のことで、それに比べエールビールは古代からずっと飲まれ続けてきた歴史あるビールなのです。

現在、クラフトビールの流行りの波に乗り、再びエールビールの人気が高まってきています。

エールビールの華やかな香りと厚みのある味わいが多くの人々に支持され始めています。

エールビールはあまり冷やさずに飲むのが一般的です。

10℃前後で飲むことで、エステル由来のフルーティな香りを強く感じることができます。

クラフトビールとは

エールビールのスタイル(種類)

エールビールはスタイルが多いのも特徴です。

ここからはエールビールの主要なスタイル(種類)をご紹介します。

ペールエール

淡い(pale)エールビールなので、「ペールエール」と呼ばれます。

ペールエールはイギリス中部のバートン・オン・トレント発症の伝統的なビールです。

程よいホップの苦みと紅茶のような複雑な香りが特徴的。麦の甘味とホップの苦みのバランスがよく、料理とも合わせやすいスタイルです。

IPA

18世紀後半頃にイギリスからインドに輸送するために開発されたビールです。

冷蔵技術のない時代、インドへの長旅のために防腐剤として大量のホップを入れたのが、IPA誕生のきっかけと言われております。

ホップの香りと苦みが特徴的で、アルコール度数も高く、強い個性のあるビールです。

現在のクラフトビール界で、圧倒的な人気を誇るスタイルの一つでもあります。

スタウト

黒色のエールビールです。ポーターというスタイルがアイルランドに伝わりこのビールが生まれました。焙煎したモルト(麦芽)を使用しているため、コーヒーやチョコレートのような香りを楽しめます。持ちの良いクリーミーな泡が特徴で、飲むと苦みの中にカラメルのような甘みもほんのり感じることができます。

ヴァイツェン

「ヴァイツェン」とはドイツ語で「小麦」のことを指します。

通常のビールは大麦を使用して造るのですが、このビールは小麦を50パーセント以上使用します。

バナナのような香りが特徴で、苦みの少ないこのスタイルはビールが苦手な方に特におすすめです。

ヴァイツェンの中でもいくつか種類があり、酵母をろ過しない「ヘーフェ・ヴァイツェン」やアルコール度数を高めた「ヴァイツェンボック」などがあります。

ビールの上面発酵まとめ

近年、日本でもクラフトビールメーカーを筆頭にエールビールを広める動きが盛んになってきています。これにより、今はラガービールだけでなくエールビールもより広く一般的に楽しむことができます。この機会に皆さんもエールビールを楽しまれてみてはいかがでしょうか。

Novi Luna ノヴィ・ルーナ

ふわっと軽やか、華やかな香り
軽くきめ細やかな繊細な泡と、柔らかい乳白色に白濁したビール。
素材にラベンダー、カモミール、オレンジの花、コリアンダーの種、オレンジピールなどが使われ香りがとても豊かな華やかなエールビールです。

Cluviae クルヴィアエ

爽やかなりんごジャムの酸味
靄がかかったような黄色のブロンドビール。
素材にりんごジャムを使用し穀物や果実のフルーティーさとほんのり酸味の爽やかな味わいが楽しめます。

Emigrante エミグランデ

麦芽100%
アメリカのペールエールをヒントにつくられた深い金色のブロンドエール。
麦芽を100%使用し、香りと苦味のバランスがよくしっかりとした味わいです。

Magia d’Estate マジアデスターテ

オレンジピールの爽やかな香り
ドイツのヴァイスビアをヒントに作られたウィートエールです。
オレンジピールの香りに泡は軽くきめ細やか。
乳酸菌の発酵による酸味とホップの苦味がアクセント。

Magia Rossa マジア・ロッサ

麦芽の芳醇さとオレンジの香り
琥珀色で、甘く麦芽の味わい豊かなウィートエール。
麦芽の香ばしさとオレンジピールの爽やかさのバランスが絶妙です。

Matthias マシアス

濃厚なはちみつの香り
はちみつの香りと、豊かでクリーミーな泡のアンバーエール。
キャラメルのアロマ、果物、蜂蜜のオーガニックな味わいがしっかりと感じられます。

Bucefalo ブセファロ

深いコクの芳醇なダークエール
力強い黒色、泡はクリーミーで赤褐色、芳醇なダークエールです。
チョコレート、コーヒー、リコリスの香りがホップの存在感と見事に調和。
ブラウンシュガーも効いていて嫌な苦味がありません。

この記事を書いた人

マイエッラビール編集部

マイエッラビール(Maiella Beer)はイタリアの中部・アブルッツオ州マイエッラ地方の醸造所で丁寧に作られる、オーガニックビール。酵母の味わいと豊かな香りが特徴のこのビールは、ブルワリーの人々により厳選された素材と丁寧な製法から生み出されてます

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