「白ビール」は白くない? その特徴と代表的なビアスタイルを解説

「白ビール」というビールを聞いたことがあるでしょうか。ホワイトビールとも呼ばれるビールです。白ビールは日本も含め、世界で最も飲まれているピルスナーという、いわゆる「普通のビール」には使われていない原材料でつくられます。白ビールといっても、実は真っ白な色をしているわけではありません。ではなぜそのような名称なのでしょうか。こちらではそんな白ビールの謎を解き明かすとともに、代表的なビアスタイルを2つご紹介します。ひょっとすると白ビールと気づいていないだけで、すでに飲んだことがある方もいるかもしれません。白ビールはビールが得意ではない人にこそ飲んでもらいたいビールです。その理由も原材料にあります。それでは早速、白ビールについて解説していきましょう。

白ビールとは

一般的によく飲まれるビール(ピルスナーというビアスタイル)は、麦芽(主に大麦)・ホップ・水を主原料としています。一方白ビールとは、大麦麦芽以外に小麦や小麦麦芽が使われているビールのことです。白ビールといっても、その名の通り、白色をしているわけではありません。むしろピルスナーよりも色の濃い白ビールも存在します。

では、なぜ白ビールと呼ばれているのでしょうか。その由来はピルスナーが生まれる前の時代までさかのぼります。当時主流だったビールは黒褐色をしていたのでした。それに比べて、淡い色をしていて酵母やたんぱく質のはたらきによって白く濁ることもあったことから、白ビールと呼ばれるに至ったようです。

白ビールの代表的なビアスタイル

一口に白ビールと言っても、そのビアスタイルは多岐にわたります。こちらでは、代表的な2つのビアスタイルを紹介していきます。

ヴァイツェン

ヴァイツェンとは、南ドイツで生まれたビアスタイルです。「ヴァイツェン」はドイツ語で「小麦」を意味します。ヴァイツェンは小麦麦芽が50%以上使用されています。ヴァイツェンには酵母をろ過していない「ヘーフェ・ヴァイツェン」、酵母をろ過した透明度の高い「クリスタル・ヴァイツェン」、濃い色の「デュンケル・ヴァイツェン」、高アルコールの「ヴァイツェン・ボック」など様々なサブカテゴリーがあります。

ヴァイツェンの特徴はバナナを思わせるエルテル香とナツメグのようなフェノール香。フルーティーかつスパイシーでありながら苦みが少なく、とても飲みやすいビールです。泡立ちがよいため注ぐ際はご注意ください。

ヴァイツェンを注ぐのに適したグラスに「ヴァイツェングラス」があります。全体的に細長いシルエットで、下部がくびれているのが特徴。標準的な大きさは500mlでヴァイツェン特有の香りを存分に楽しめるグラスです。

ベルジャンホワイト

ベルジャンホワイトは、ベルギー発祥の白ビールの一種です。こちらは麦芽化していない小麦の他、コリアンダーシードやオレンジピールなどが使われています。色はとても淡く、グラスに注ぐと不透明に白く濁ります。ヴァイツェンに見られるバナナのような香りではなく、柑橘系やスパイスの香りが特徴で、口当たりが軽くなめらかで飲みやすいビールです。

15世紀に誕生したベルジャンホワイトは20世紀に、ピルスナーの台頭や酒税の引き上げにより一時製造が止まってしまいましたが、1966年にピエール・セリスが醸造所を設立したことで復活を果たしました。近年は日本においても、クラフトビールの中で人気のビアスタイルとなっており、缶や瓶に入ったベルジャンホワイトビールをスーパーやコンビニなどでも見かけるようになりました。

白ビールはこんな人におすすめ

こちらで紹介したヴァイツェンやベルジャンホワイトなどの白ビールは、クラフトビールを扱うバーでもよく取り扱われ、コンビニやスーパーなどでも見受けられることから、多くの日本人の舌にも合うビアスタイルと言えるでしょう。

中でも特に白ビールをおすすめしたいのは、いわゆる「普通のビール」が苦手な女性です。特有の苦みが得意ではなく、ビールを普段飲まない方にこそ、ぜひ飲んでみてもらいたビールなのです。先述の通り、白ビ―ルには苦みが少なく、むしろバナナを思わせる香りがするほどです。ベルジャンホワイトもオレンジピールが使われていることにより、さわやかな味わいが楽しめます。

もちろん男性が飲んでもおかしくありません。ピルスナーとは違う風味を楽しみたいときや、普段最初の一杯しかビールを飲まない方にもおすすめです。

まとめ

白ビールの歴史・特徴・代表的なビアスタイル・おすすめしたい人について解説しました。ヴァイツェンやベルジャンホワイトと聞いて、どこかで聞いたことがあると思った方もいることでしょう。100種を超えるビアスタイルの中でも、日本にもなじみがあるスタイルなのですから。クラフトビール1つ1つには特徴がありますが、白ビールの最大の特徴の一つがその香りと言えるでしょう。果物を思わせつつ、スパイスの香りも楽しめる白ビールを試してみてはいかがでしょうか。ビールが苦手な方でさえ、ひょっとするとお気に入りのお酒の一つになるかもしれません。

この記事を書いた人

サポーター公式

サポーター公式